
浴衣選び、帯選びをしたら、次は履物ですね。
皆さんは浴衣にどんな履物を合わせられますか?
男性であれば下駄の他に雪駄という選択肢もありますし、最近ではファッショナブルな上質のビーチサンダルなどを合わせている姿を見かけます。
女性は洋服のサンダルを合わせるのはチョッと違うような気がしませんか?
やはり足もとには鼻緒をすげたタイプのものを合わせたいですね。
ここでは浴衣に合わせる女性の履物をご紹介いたします。
浴衣は下駄や草履がやっぱり似合う
浴衣には、昔ながらの木の下駄がいちばんしっくりと似合います。
木下駄は、じつは浴衣以外でも年じゅう履けることを御存知でしたか?
浴衣以外の小紋や紬の着物には、足袋をはいて下駄を合わせると普段のお出掛けに使えるのです。
着物と併用して履けるので、気に入った物を一つ持っておくと便利ですね。
他には、最近『カフェぞうりサマー』という商品名で夏専用の鼻緒の短い草履も販売されています。
ファッショナブルで洋服にも似合いそうな夏限定の履物です。
次の章では、木の下駄にはどんな種類があるか素材や形状について見てみましょう。
浴衣の下駄の種類はどんな物がある?
木の下駄の底材となるものには、代表的な桐があげられます。
桐はとても軽く、木目も美しいので高級な下駄の素材として多用されています。
白いものばかりでなく、焼きの加工を施した黒い桐も人気です。
近年、中国産の桐の輸入で桐下駄も廉価販売されるようになりましたが、純国産の桐下駄はまだまだ高価ですね。
他にも松や杉、檜の素材も古くから使われてきましたが、最近注目されているのが桜を使用した下駄です。
独特の木目が洒落味を出しており、桐下駄の次に二足目の下駄として買い求める人も多いです。
底材の形状は、二枚歯のタイプもあれば、フラットな舟底と呼ばれるものもあります。
また、褄先と踵の間がくり抜かれた右近タイプも人気です。
さらに、カジュアル向きではありますが、ピドヒールと呼ばれる下駄もあります。
ピドヒールは人間の足の疲れを軽減させる設計がされていて左右の形状が微妙に違うのが特徴です。
というのも、旧来の下駄は左右の取り決めはなく、鼻緒のくたびれや底の片減りを避けるために履く度に左右を入れ替えることも少なくありませんでした。
いずれの下駄も最近のものは底にゴムが貼られていて、建物内で履いても大きな音が鳴らないように加工されています。
(※ホテルやレストラン、ショッピングモールのパブリックスペースでは音の鳴る履物はNGなので御注意くださいね)
気に入った底材と形が見つかれば、底に合う好みの鼻緒をすげてもらうと良いでしょう。
浴衣の下駄に足袋は必要?
浴衣の下駄に足袋は特に必要ではありませんが、鼻緒擦れを避けるためには履いていても問題ありません。
白足袋は、あらたまった感じがするのでカジュアルに履くのであればレースの足袋なども良いでしょう。
最近のレース足袋は白だけでなく、黒やピンク、ブルーなどの色レースも沢山出回っているのでチェックしてみてくださいね。
カジュアルとは逆に、浴衣に半衿を合わせてきちんと感を出して着たい時には麻の白足袋を履くと涼しくてよそ行き感が出ます。
まとめ
浴衣に合わせる下駄も素材や形、鼻緒のコーディネートを考えると、その組み合わせは何十、何百ものパターンが考えられます。
超カジュアルに履くなら白桐の二枚歯の底材にポップな色柄の鼻緒を付けたり、ピドヒールの下駄も良いでしょう。
また、浴衣を着物のようにも着てみたいと思われる人には、鎌倉彫や桜の底材で舟底や右近型の台を選び、鼻緒も無地や縞などの粋な感じのものをすげると大人っぽいまとまりが表現できます。
じつに奥深い下駄選び、浴衣を選ぶよりも時間がかかるかも知れませんね。
楽しみながらお気に入りの一足を見つけてください。